LEONkei

唇によだれのLEONkeiのレビュー・感想・評価

唇によだれ(1959年製作の映画)
3.0
戯れの恋…成り行きの恋…を時にはしてもいいじゃないか。

〝なにも怖がることはない、唇しか奪わないから〟

ヌーベルバーグの映画作家らを数々輩出させた『カイエ・デュ・シネマ』を創刊したひとり〝ジャック・ドニオル・ヴァルクローズ〟が、自ら監督し恋愛に自由奔放な男女(四角関係)を描いたいフランス人らしい人間ドラマ。

今、観ればベタな演出と演技に安っぽさをも感じるが、所々オシャレで素敵なカットも垣間みれる。

一部の衣装には〝ディオール〟が使われ、音楽担当には〝セルジュ・ゲンズブール〟も参加している。

これまでの映画製作スタイルに固執せず自由な発想・創造力で、その後のヌーベルバーグと言われる映画作家らに勇気と自信を与えたに違いない。

当時のフランス人の若者達が自由なのは〝恋愛〟だけではなく、他の何ものにも影響を受けず自らの意思で行動した映画作りに没頭した時代の幕開けの映画だろう。

その意思は今の自分にも通ずるが、国や時代が違っても〝自由〟を正当に理解すれば人生は謳歌できるだろう。

結果を恐れるなかれ…人生は1度きりしかなく、やるべきタイミングは常に今しかない..★,
LEONkei

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