いつも笑顔で人助けをしている街の人気者、『デリカの山ちゃん』店主の祐太。彼には生き別れた弟がいたのだが、それがまさか人気兄弟漫才師としてテレビで活躍している人だとは…。
幸せと奈落を繰り返す、ジェットコースターのような展開。結婚も生き別れた弟との再開も、ただのハッピーなイベントとしては描かれない。割とモヤッとするところは多いが、面白い物語の転がり方をしていく。
七転八倒の人生、でも愛される人生。完璧からは程遠い主人公のキャラクター像か愛おしく描かれる。街のみんなに慕われてるのは良いけど、お人好し過ぎて「こんなん気が休まらないよなあ」と思っていたら、ちゃんと裏の顔もあった。ストレスの捌け口って大事ね。
クスッと笑えるようなコメディ調のギャグが散りばめられていて、物語全体のトーンは明るめなので観やすい。人情喜劇のテイストが好きな方にはオススメ。それにしても、揚げ物がすごい。無性に揚げ物食べたい欲が出てくる映画。