ジェイティー

ヒットマンズ・レクイエムのジェイティーのレビュー・感想・評価

ヒットマンズ・レクイエム(2008年製作の映画)
3.7
ボスの命令でベルギーのブルージェへやってきた殺し屋のレイとケン。
とにかく古臭い街が大嫌いな口の悪いレイは映画撮影に参加していたクロエに一目惚れしデートに誘うことに成功する、その一方でブルージェの街を満喫する老練のケンはボスの命令でレイを始末することになってしまうお話

スリービルボードのマーティン・マクドナーによる初の長編作品
上記の作品が初めての作品でしたが本作もまた匹敵する面白さがありました。
ただ、主人公の一人のレイに代表されるようにナチュラルな差別発言等の人の気持ちを考えないエピソードの数々は人によってはかなり不快に思われるかもしれないので鑑賞に当たっての難所となっています。
この辺は監督の一貫したポリシーによるものだと推測できるので
それ以外を除けばうまい会話劇でさらりと伏線を張ったり、登場するキャラクターを上手に活かしている辺りは後の作品にも反映されているように思います。

また往年の名作への皮肉りとも取れる台詞があったりするので会話に出てきた作品を観るのも面白いかもしれません。

個人的にはレイフ・ファインズ演じるハリーの命まで賭けているポリシーがグッときました。