30代半ばで初めて自分がセクシャルマイノリティーであることを明かした男と、その恋人である女の話。
男は、女になりたい(男が好きなわけではない)。メイクもしたいしスカートやハイヒールも履きたい。だけど仕事や恋人を失ったり、周りから非難や嘲笑をされたりするのが怖い。
女は、そんな彼を受け入れたい。セクシャルマイノリティーと知っても彼を愛しているし、離れたくない。彼が女として新たなスタートをきることを応援したい。だけど家族からは反対され、デート先では外野から好奇の視線を浴びせられ、「普通の幸せ」が羨ましくなる。
そもそも普通って何?
‥というような、けっこう複雑な話。
そういう複雑な感情が非常にリアルに描かれていると思う。どうすれば大団円になれたのか、ぜんぜんわからなくて、切ない