JTKの映画メモ

わたしはロランスのJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
4.0
ドラン監督の作品を観るのは「Mommy」に引き続きこれが2本目。何故だかスクリーンは左右に拡がらないものの今回もスタンダードサイズ。
ゲイならではの(偏見)トゥーマッチギリギリの絶妙なセンスの絵と音楽のチョイス&使い方で2時間50分の長尺も飽きさせないドランマジックはこの時既に確立されていたのか。圧巻。
性同一性障害という難儀でめんどくさいテーマを扱いつつまたしても愛は勝ちもしないのに、絶望の空気ではなく何故かそこには希望の風が吹く。
やたら金かけた特撮しまくりの映画が多い中、演出力と役者の演技力だけで映画の酩酊を味あわせてくれる恐るべき若者ドラン。後半の非現実的なほどに枯葉が舞うシーンとか鳥肌ものだった。
音楽もCureとかDuran Duran、Visage、Satieとか、そりゃツボでしょ。
そういえば「Mommy」の子役(スティーブ)、一瞬出てたな。
スザンヌ・クレマンも熱演。こうも熱演だと、そのうちメリル・ストリープみたい私は女優よ!オーラが出てくるのも嫌だけど、んなこたぁないか。(^^;;