ストーリーは史実に沿っていて、
アメリカとソ連が冷戦の末、
核戦争を起こすのではないかという時代背景。
絶対に言いたいのは
なんと濃密で作り込まれたストーリーだということ。
まずは、浅いところから
段々と話は紡ぎあげられていき、
この映画が我々に投げ掛ける、最大の問いかけへと繋がっていきます。
スーパーヒーローの面々は、
派手に着飾っているものの、
内面はまさに1人の人間そのもの。
登場人物の人間臭さとは、
その人物に損得感情が宿っているかが大きいと思っています。
そんな人として当たり前の感情と
ヒーローらしい "自己犠牲" の精神を
比べて見ることができるのが素晴らしい。
また、同じ "自己犠牲" でも
さらに個人毎にその価値観は違うということ。
要するに、
"正義とは何か"
これが今作における最大のテーマ。
様々な登場人物が織り成すドラマ。
色々な方向から見せる演出。
それが、
このほとんど哲学的なテーマを彩り、
こちらに提起してくれます。
ただのヒーロー映画ではない、
傑作映画だと捉えています。