キョウ

ウォッチメンのキョウのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2009年製作の映画)
4.7
ストーリーは史実に沿っていて、
アメリカとソ連が冷戦の末、
核戦争を起こすのではないかという時代背景。


絶対に言いたいのは
なんと濃密で作り込まれたストーリーだということ。



まずは、浅いところから
段々と話は紡ぎあげられていき、
この映画が我々に投げ掛ける、最大の問いかけへと繋がっていきます。




スーパーヒーローの面々は、
派手に着飾っているものの、
内面はまさに1人の人間そのもの。

登場人物の人間臭さとは、
その人物に損得感情が宿っているかが大きいと思っています。

そんな人として当たり前の感情と
ヒーローらしい "自己犠牲" の精神を
比べて見ることができるのが素晴らしい。


また、同じ "自己犠牲" でも
さらに個人毎にその価値観は違うということ。



要するに、
"正義とは何か"

これが今作における最大のテーマ。



様々な登場人物が織り成すドラマ。
色々な方向から見せる演出。


それが、
このほとんど哲学的なテーマを彩り、
こちらに提起してくれます。


ただのヒーロー映画ではない、
傑作映画だと捉えています。
キョウ

キョウ