チッコーネ

殺人蝶を追う女のチッコーネのレビュー・感想・評価

殺人蝶を追う女(1978年製作の映画)
2.7
強引な死生論が説かれる前半からファンタジック・ホラー風の中盤、そしてサスペンスを帯びる後半まで、無理矢理繋ぎ合わせた怪作。
荒唐無稽だが、折につけ登場する現実的な刑事の存在や手慣れた編集術からは、冷静な采配も感じられる。
「焼き菓子マシンが5秒に1枚、完成品を弾き出す土間でのセックス」に代表される、シュールなコメディ感覚もあり。
「死の概念を弄ぶシラケ世代の、成長イニシエーションでした」とでも言わんばかりの、奇妙な楽天エンディングで何とかまとめ。