かめさん

野獣死すべしのかめさんのレビュー・感想・評価

野獣死すべし(1980年製作の映画)
4.2
DVD📀所有、再鑑賞。「蘇える金狼」の村川透1980年監督作品。大藪春彦の同名の小説原作。松田優作、小林麻美、室田日出男、風間杜夫主演映画。

大学院に籍を置く学生、伊達邦彦は戦争で心に傷を受けた世代の生き残り。普段は物静かな秀才として平穏な日々を送っているが、それは表向きの顔にすぎない。彼の心の奥底には暗い憎悪と熱い怒りが渦巻き、影では射撃、スポーツ、特殊技術の習得にストイックに没頭していた。この世で信頼するものは金と武器、そして力。やがて彼は、心に巣食う闇と日頃培った能力を解き放つかのように、空前の完全犯罪を計画する。最初の殺人、強盗を犯し、逃げおおせる伊達。ただ己のみを信じ、何者をも拒むローンウルフ、伊達邦彦。“野獣”は野に放たれ、物語は幕を開けた…

戦地を渡り歩いた通信社の元カメラマンが、翻訳の仕事に身を隠しながら、一匹の野獣となって、管理社会の安穏とした生活に犯罪で挑む姿を描く。で、昭和三十四年に白坂依志夫脚本、須川栄三監督、仲代達矢主演で一度映画化されている。脚本は「翔んだカップル」の丸山昇一、監督は「薔薇の標的(1980)」の村川透、撮影も同作の仙元誠三がそれぞれ担当。
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