ギレルモデルトロ製作と聞くと
納得の怪奇に優しいホラー映画。
特筆すべきはオープニングクレジットで
背景で流れる小さな姉妹の描いた絵。
もうこれだけでなんて過酷な生活を送ってきたのか
想像ができてしまって本当に辛い。
個人的にはここが一番のピークと言ってもいい。
本編に入るといざ野生児と化した姉妹との共同生活
そして迫る謎の怪奇との対峙に展開するが
正直怖いと思うところは一つもない。
(音のびっくり箱はあるのでそりゃビクッとするが)
なぜなら冒頭でこの怪奇が姉妹を助けていたことが示唆され
そんなに悪い奴じゃないんじゃね？感は否めないからだ。
ただそこからある種の親権争いが始まり
どうオチをつけるかというところで
ラストは正直完璧だと思う。
血縁や種族は関係なく
愛を注ぐ者こそが母であり
人間だろうと怪奇だろうと母たらんとする所は変わらない。
じゃあ後は子供が幸福である選択を取るラストは
ちょっとほろ苦く、でも幸福だと感じる。
