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ゼロ・グラビティのnemokuraのレビュー・感想・評価

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)
3.8
とにかく映像が凄いです。
宇宙空間、無重力空間の場面はどのように撮影しているのか全くわかりません。

極限の宇宙空間で描かれる生への執着。
地球に帰還するということは、まさしくグラビティ、重力を感じるということだと実感。

宇宙空間、水中、陸地の3場面を描き、見ている側も映像を通し、普段気にすることのない重力の存在を感じることができます。

そして重力とは単に物理的な意味だけでなく、暗喩的に生の象徴である地球がもつ生命力や、その魅力に引き寄せられることも指しているのかなと思います。
ライアン(サンドラ・ブロック)が生きて帰還することに必死になることや、宇宙船内で酸素ボンベを吸い、胎児のように丸くなる場面などは、生命を象徴的に描いているように感じます。

作品の内容だけでなく、そのようなテーマを考えると、やはり邦題も『グラビティ』にするべきかなと考えてしまいます。
ここまで原題と邦題が反対の意味なのも珍しいです。
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