フラワーメイノラカ

処女ゲバゲバのフラワーメイノラカのネタバレレビュー・内容・結末

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

はじめて映画を観たような気分にさせられる。
この映画でフックになっているのが星の尻尾だろう。実際に生えてはいない尻尾にチンピラ達は皆怯える。これは神話的な筋書きであることがよくわかる。ボスの登場とか都合良すぎて笑うし。
とはいえ、ここには神も悪魔もいない。膨れ上がった自意識の暴走みたいなモン。『2001年宇宙の旅』冒頭の猿の小競り合いとか、『キングコング』、『荒野のストレンジャー』なんかが頭を掠める。
十字架に磔にされた花子に跪いて終わらず、星は縄を解いて荒野を立ち去る。胎内回帰を願望するも叶わない。最後になって神話を決定的に否定して現実を直視させる。