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パトリオット・デイの温泉たまごのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
3.8
2021-20

13年4月15日。ボストン警察の殺人課に所属する刑事トミーは、 「愛国者の日(パトリオット・デイ)」に毎年開催されるボストンマラソンの警備にあたっていた。50万人の観衆で会場が埋め尽くされる中、トミーの背後で突如として大規模な爆発が発生。FBIも到着し、この事件はテロと断定される。次の被害を防ぐためにも、犯人逮捕に力を注ぐ。


そんな事件もあったなと、映画を観るまで忘れていた。逃亡者が見つかった場所も、当時とても話題になったというのに。
テロの映画を見て常々思うのは、日本がとても平和だということ。
ボストンもあの日・あの時間までは確かに平和だったはず。時々実際の映像も組み込まれていたようだけど、本当にこんなことがあったのかって、ただただ驚きと恐怖。

たった8歳の子供が。現場の証拠が残っているからと、家族の元にも帰れずに地面に横たえられたままなのが本当につらすぎた。
トミーが1度家に帰って、心境を吐露するシーンは胸が痛みすぎて...。
血が止まっている(から、そのままだと壊死する?)と、簡単に切断されていく足。命を助けるために、きっと現場の医師たちも必死だったんだろうし、そこはきっと地獄絵図のようだったと思う。別々の病院に運ばれたら、家族なのになかなか会えない。生きてるのか死んでるのかも分からない。

そんな光景がとても上手く、リアルに描かれていたと思う。トミーだけじゃなくて、警備警察のショーンや、アジア系のダン、一般人夫婦の日常をきちんと描いていたからこそ、平和な日々が崩れ去っていったことへの感情移入が強くなった気がする。
街がひとつになって、犯人が捕まって本当によかった。