温泉たまご

セブンの温泉たまごのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
3.5
2023-6

キリスト教の7つの大罪になぞらえた、猟奇的な連続殺人事件が発生する。血気盛んな新人刑事と引退間近なベテラン刑事のコンビは、殺人鬼を捕らえようと必死の捜査に乗り出すが...。


有名な作品なのに、観たことがなく
ようやく見ることができました。

七つの大罪をなぞらえた凄惨な殺人現場。日本人にはあまり馴染みのない「七つの大罪」だけど、テーマが宗教を含んでいるので、すこし小難しいというか映画の言葉を借りるのであれば‘説教’的な感じ。
終始重苦しい雰囲気のなか、引退を控えて冷静に推理を重ねて捜査を進めるサマセットと、現場仕事に熱意を持って感情的に捜査するミルズの対比がとてもハッキリしている。

殺人現場のむごさだけじゃなくて、街全体が暗くて、暴力とかゴミの山とか貧困とか、そういうものがずーっとまとわりついているなんとも言えない雰囲気。

テンポはそこまでサクサクという感じはないとわたしは思ったけれど、ラストまで目が離せない話だった。狂気や重苦しさ、宗教(そしてその考え方?)に重きを置いてるんだと思うので、盛り上がるという感じはあまりないけれど、終始嫌な感じは漂っていた作品だった。

オチは終盤なんとなく読めてしまったけれど、そうじゃなければいいなと思った。