MitsuoYoshida

パトリオット・デイのMitsuoYoshidaのネタバレレビュー・内容・結末

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

ピーターバーグ+マークウォールバーグにケビンベーコンまでいるんだから、なんの疑いもなく安心して観れます。
そして個人的にピーターバーグの「キングダム」はマジでオールタイムベスト10級の名作だと思ってるから、ホント楽しみにしてた。
なんだけど…


これ、普通に観たら絶対面白いし、アクションとしてもサスペンスとしても実録ものとしても十分な出来映えだと思うんです。職人型ハリウッド娯楽大作監督であるピーターバーグの真骨頂を味わえる映画になってると思います。でも俺は「キングダム」が好きすぎていつも彼に過剰な期待をしてしまうため、今回もこんな点数になってしまった訳なんです。(未見の方、普通に面白いので安心してください)

あのボストンでテロに合われた方は心から気の毒に思うし、ましてや無くなった三人、特にアスファルトの上にずっと放置された子供の事を思うとやりきれない。でも誤解を恐れずに言うとこの映画はほとんど感動ポルノに近い。いくらパトリオティズムがテーマにあるとは言え、あそこまで露骨にナショナリズムを満足させるための演出は、悪趣味だとさえ思った。
これがピーターバーグのやりたいことだったとしたらガッカリだし残念だ。

「キングダム」が好きな理由は、豪華な俳優陣でもなければ大規模なロケーションでもなく、カーチェイスなんかでもない。
あの映画が最後の最後までフェアだったからだ。
アメリカだけじゃなく、相手の視点を最後まで忘れなかった。だからあの映画が大好きで、ピーターバーグのファンになったのに。

なんて戯れ言を、観賞の記録として記しておくことにする。
MitsuoYoshida

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