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パトリオット・デイのyaaaのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
4.0
予選で肩を慣らして、決勝戦でストレートの剛速球投げ込んで圧勝したみたいな作品の印象。

予選とはバーニング・オーシャン。普通の人々の日常があって事件に巻き込まれると前作の一緒の構成。
今回はテーマが明確で街全体でテロに立ち向かうというストレートなものなので分わかりやすくて強い。しかし、そんなこと大声で叫んだら馬鹿だと思われるところを「愛」によってテロリズムに打ち勝つという着地点にするところが政治的にもうまい。
要所要所に顔みただけで役柄わかるキャスティング。
ケヴィン・ベーコンやジョン・グッドマンの安定感。
主役は複数の実在する人物から創り出した「事実を元にした」の都合良さで物語を引っ張る。けれど、終始ひざが痛いという小芝居がリアリティを醸し出す。なんらかの意味があるとは思うのだが。
がっちりすべてがハマって揺ぎ無い。
けど、なぜに監督がピーター・バーグ?

その解答のような終盤のシーンに歓喜する。
それでこそピーター・バーグ!
このシーンの為だけにこの作品を作ったやろ!と邪推したくなる。
爆弾犯を追いかけるボストンの警察。
昔、玄関開けたら2分でご飯というCMがあったが今回は
玄関開けたら2メートル先で銃撃戦。突如起こるそれはシュールさも漂わす。ここがハイライトです!みたいな気合の入りよう。いや、もっとノリノリで楽しんで撮ったに違いない銃撃シーン。
前半意味不明のJ・K・シモンズがバチーンとはまる気持ち良さ。

実話シリーズの有終の美を飾る。
次はいよいよ趣味趣好のマイル 22ですね!
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