yaaaさんの映画レビュー・感想・評価

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視線(2022年製作の映画)

4.0

「ロングレッグス」観たいなぁと思い、それまでの繋ぎとしてマイカ・モンローさん主演の本作を観る。
夫と二人きりでルーマニアにやって来るモンローさん。夫は新天地で頑張って働くが、昼間独りぼっちのモンローさ
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悪霊島(1981年製作の映画)

4.0

酷い書き方をすれば、ビートルズにおんぶにだっこの印象が強いが、現在観れるバージョンにはオリジナルのビートルズがないが、意外や意外に無くてもそれなりに面白い。
最初のベタな演出に画面もそれなりな感じがし
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殺人者(コロシ)を追え(1962年製作の映画)

4.0

おかずの具がパンパンに詰まって蓋がすこし浮いてるぐらいの幕の内弁当の如く、ヒッチの「裏窓」みたいな張り込み、招かざる訪問者、監視対象者が気になる、近所付き合い、幼稚園の送迎バス…「団地」映画的ネタがパ>>続きを読む

ある脅迫(1960年製作の映画)

4.0

むせ返るような加齢臭が漂ってきそうなおっさんザムービー。
色気殆どない画面続くが、その分裏切り、謀略、相手馬鹿にする…のどす黒い感情ばっかり渦巻くハイ&ロー、一発逆転が炸裂する。
60分ぐらいの尺が丁
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結婚相談(1965年製作の映画)

4.0

30歳で婚活する女性が結婚相談所に意を決して飛び込んで、その活動の中で自分自身を振り返る的なラブコメかなと思ったら、違った。
ジャンルで言ったら重喜劇?犯罪物?ホラー!
芦川いづみさん主演の毒ないピー
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

ギャレス・エドワーズ監督ってモンスター映画が軸足だと思ってたら、実は「泣けるSF映画」も軸足だったのね。って感じでゴリゴリのSF描写上手いし活劇だしということで再度「ローグ・ワン」観たような印象。
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

4.0

楽して稼ぐ転売ヤーや責任から逃れる若者の寒い時代を描く社会ネタの映画だったり、悪いやつなら殺してもよいという崩壊した価値観の映画だったり、恐怖の大魔王とその忠実な家来の長い友情の始まりを描いた映画だっ>>続きを読む

白頭山大噴火(2019年製作の映画)

4.0

一昔前ならブルース・ウィルス、今ならジェラルド・バトラーが出るようなハリウッド大作的な作品が今や韓国映画として成立してる凄さ。
内容は置いといて画面的には何の遜色もない。
話もある種振り切り過ぎて「ニ
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人間に賭けるな(1964年製作の映画)

4.0

説教みたいなタイトルにドキッとするが、競輪にのめり込み過ぎて焼け野原になる人々の映画。
内容的に暑苦しい画面なのかなと思ったら、かなりクールでアート寄りな作風。午前中で3シーンぐらい余裕で撮れそうな所
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愛のメモリー(1976年製作の映画)

4.0

今では大御所である監督、脚本、撮影、音楽の面々で「サスペンス」を作ったと言うより、「ヒッチコック」を作ったみたいな映画。
バーナード・ハーマンの音楽が荘厳に鳴り響いて、うるさいちょっと手前であるがこれ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

SFならではの映像表現が「ショボ」とか思わなくなり、訳のわからない世界観でもすんなり没入できる。
前半の砂漠の民の所なんか、実際の部族潜入ドキュメンタリー観てるみたいで「ほうほう…」と妙に納得してしま
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トラウマ/鮮血の叫び(1992年製作の映画)

4.0

ダリオ・アルジェントのアメリカ映画。ということで観やすい映画ではあるが「なんじゃそれ?」のクセは薄まってちょっとパンチ弱い。
トム・サヴィーニの特殊メイクも悪くないけど、あっさりで少々期待ハズレ。
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フェノミナ インテグラルハード完全版(1985年製作の映画)

4.0

冒頭のスイスの田舎で今にも嵐が来そうな中、ツアー一行の女の子が乗り合いバスに取り残される不気味なシーンが「こんなずさんなことがあるのか!」と呆れと不穏な様子が入り交じってなんとも最高。その呆れと不穏な>>続きを読む

死霊のえじき(1985年製作の映画)

4.0

ゾンビ映画の名作。
正直、若かりし頃の初見の印象は生き残った人しゃべってばっかりでつまんねえーなぁだったが、時を経るとこの「しゃべってばっかり」の所が意外と面白い。町内会の会合で起こるいざこざみたいな
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あした晴れるか(1960年製作の映画)

4.0

石原裕次郎さん扮するカメラマンが「東京」を好きなように撮ってきてと依頼される話。
冒頭から「ギャー」と捲し立てられるような騒々しさとスピード感でかなり煽る。
東京都内を縦横無尽に写真撮りまくる話なんじ
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はなればなれに(1964年製作の映画)

4.0

題名からゴダールの映画というよりも、タランティーノの昔の制作会社の名前であるという所で興味あり、その系列で日本の怪談師のいるバンドの名前の由来でもあるという影響力。
男二人と女一人による安い犯罪モノと
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先生!口裂け女です!(2023年製作の映画)

4.0

口裂け女×ヤンキー。
ホラーとしたら怖くはないし、主人公の倫理観に?な所もあるんだが、観終わった後の爽やかさが妙に新鮮。
真似事ヤンキー三人組のワチャワチャが結構アホなりに楽しい。
三人組の女の子なん
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クロスロード(1986年製作の映画)

4.0

もっと観られてカルト化したらいいのに!
ブルースの伝説的生証人とジュリアード音楽院に通う坊っちゃんがミッシシッピーを目指すロードムービーで旅の道中で路上での経験をとおして「ブルース」とはなんぞや?を習
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

「鬼ごっこ」の映画化。
早歩きから王道のトム走り、車、バイク、列車と、もうスパイ映画であることを忘れたかのようにアクションシーンはひたすら追っかけこ。
色んなシチュエーションで同時タスクでこんがらさせ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.0

本木雅弘さん演ずるグズ男の蠢きがなかなか面白く、監督って本木さんのことをそんな風に見えてるのから?キャスティングしたのかと邪推するほどハマってる。
話は次第に赤の他人と接するうちに人間性を取り戻してい
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

4.0

話の運びは置いといて、シーン毎丁寧に撮られてるなの印象。
ワンシーンしか出てこないのに見たことあるの有名俳優さん達も贅沢感煽る。
もうある種の楽しみでもある伊丹映画みたいな突然ぶっこまれるエロシーンは
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.2

SFやホラーのジャンル映画で自分の色気全開でちょっと観てる側置いてきぼりでファールフライ多めの印象(そんな所が好きです。)のアレックス・ガーランド監督ですが、今回はようやくフルスイングがバッチリ決まっ>>続きを読む

死の谷間(2015年製作の映画)

4.0

核汚染から被害の及ばない山奥の谷に一人女性が暮らしている。そこに一人の科学者の男性が現れて…とサバイバルな映画かなと期待したら、まさかの恋愛リアリティーショー?
男と女がいたら興味あることの最大公約数
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Love Letter(1995年製作の映画)

4.0

公開当時一世を風靡した映画ですね。ノンリニア編集なんか採り入れて邦画最先端のイメージあった。
ようやく観てみた。
淡い青春の思い出?と思いきや喪の仕事を描く。岩井作品ってうっすら「死」のイメージあるが
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世界の終わりから(2023年製作の映画)

4.0

紀里谷監督引退なんかしなくてもいいのになぁが本音。
陰惨な日常から始まって、どうすれば世界は救えるのか?の大風呂敷を広げていく映画で、最初なんか岩井俊二監督が出てるにもかかわらず岩井作品と間違えそうに
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夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

4.0

貧困についてのルポルタージュのような講演会を見に来たのに、帰りは人情もの落語会に迷い混んでしまった「ハッ」とする思いとともに、コレも映画の在り方だなと満足の気分。
2020年の渋谷ホームレス殺人を元に
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ヘル・ディセント(2022年製作の映画)

4.0

アフガニスタンのソ連の朽ちた軍事施設に…とハッタリ効かせすぎの都市伝説、過去のアクションホラーごった煮のニール・マーシャル福袋の一番安いやつみたいな映画。
B級映画止まりでなくて、敢えての王道B級映画
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我は神なり(2013年製作の映画)

4.0

「新感染」や「寄生獣」のヨン・サンホ監督のダウナーなB面の方の作品。
宗教は人々の心に平和をもたらす!ではなくて不幸のループに叩き落とすといういや~な内容である。が、だからこそ「アニメ」という作り物全
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ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

4.0

邦題にある通りなんとなく展開は察するが、観終わるまで歯をくいしばるような緊張感が続く。
アメコミヒーローや筋肉俳優の映画なら最後は誘拐した犯人達が倒されて起承転結を迎えるが本作はそんなことはなく、ただ
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

デヴィッド・リンチが登場するということがある種見せ場になる映画が出来るとは!それもスピルバーグ作品で。
スタジオでメジャー監督になる奮闘記なのかと思ったら、家族のすったもんだの話で「そーゆうこと?」と
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バーニング・ダウン 爆発都市(2020年製作の映画)

4.0

監督が「人肉饅頭」のハーマン・ヤウなんで、もしかしてかなり人がグチャーと爆発したりする?と結構、身構えて緊張して見始める。
が、蓋を開ければハリウッドに追い付け追い越せなウェルメイドな映画であって、昔
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.0

ワーナー・ブラザースみたいな超メジャーで同人誌みたいな内容。
それも大枠他社の「バック・トウ・ザ・フューチャー」でドクの役割がバットマンという時空もキャラも内容もごちゃ混ぜ展開。けど、フラッシュって足
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夢犯(1985年製作の映画)

4.0

石井隆脚本で女殺し屋ともなればジトーとバイオレンス炸裂と思ったりしたが、笑かしにかかってるのかそうでないのか?な珍品な感触。
女殺し屋が標的になる男性と不意に心が通じあう的なのが本筋でなく、若くして亡
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

一作目より話の規模は小さくなってるし、展開も少ない。前にあったあの人が出てるの配役の豪華さもない。
ナイナイずくしだけど、だらだらした会話とグダグダ日常に急に飛び込んでくるキレキレアクションだけはギュ
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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

4.0

お気楽な「音楽」楽しいー的な映画かなと思ったら、時代の流れにチューニング出来なくて取り残され男がまさかの場所で再起をかけるという結構シリアスな展開。その外し方がある意味売りかもしれないが、観たかったも>>続きを読む

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.0

韓国近代史の黒歴史を映像化する腕力と「面白い映画」にするその作り方が凄まじい。
1987年の学生運動家拷問致死事件からこ民主化運動を描くわけだが、前半の治安本部の暗躍が真面目にリアルでなく昭和のおっさ
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