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大怪獣バランのnori007のレビュー・感想・評価

大怪獣バラン(1958年製作の映画)
2.7
ゴジラから4年後の作品でゴジラ同様に本多猪四郎監督による作品なのだが、どうゆうわけか歴史の闇に葬り去られた作品。まあそれも本編を見るとかなりやっつけ仕事のように感じる。音楽がゴジラからの流用で演奏がしょぼくなっているし、キャスティングも地味だ。2年前の作品であるラドンはカラー作品だったのに今作はモノクロである。

設定やバランの造形はいいのだが、内容がかなり問題で東北の山奥にバランが出るらしいということでバランのいる湖に爆雷攻撃を行い、バランが湖から這い出してくると戦車や対空砲で一斉攻撃。ただひっそりと暮らしていただけなのにひどくないすかね??
たまらずバランは飛来し、今度は東京湾に出現し上陸しようとするのだが。。。

ゴジラのように放射能に対するメッセージ性や、東京のシンボル的建物を破壊することもない。宮台真司氏の言うところの破壊の享楽がまったくない。ただただ怪獣いじめをしているだけの映画になってしまっているところが問題かと。

もう少しがんばればゴジラのように神作品となれたと思うのだが、ちょっとしたバランスで神作品にもなれば、駄作にもなってしまうのかもしれない。
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