大怪獣バランの作品情報・感想・評価

「大怪獣バラン」に投稿された感想・評価

NORIDAR

NORIDARの感想・評価

3.1

このレビューはネタバレを含みます

東宝初期怪獣モノ、バラン君初登場。


日本に生息する筈のない蝶が東北にて発見され調査に行った研究員が謎の死を遂げ、その真相を探るべく魚崎と記者の由利子が秘境へ向かうとそこは婆羅陀魏サマと呼ばれる怪獣バランの生息地だった。
聖域に踏み入れたことで目覚め、危険と思った人間たちにより攻撃を受け、大怪獣バランは怒りに任せ東京へ向かうのであった…。

見応えはなんといってもバランの存在感!

聖地に潜む怪獣と合わせモノクロということもあってか怪獣バランの見栄えはかなり神秘的で見応えのある仕上がり。
ムササビシーンもチープで好き。

そして東京にて照明弾を飲み込む姿がとっても印象的。
というか倒し方むちゃ残酷ですやん。

この1シーンだけでも見る価値ありな作品。



杉本博士はとりあえずやる気なしw
空も飛んじゃう大怪獣が自衛隊とガチンコバトル!

1954年「ゴジラ」以降、量産されまくった東宝特撮の1958年作。関沢新一さんの初脚本でもあるんですね。

東北の秘境で崇められているバラダギサマことバランが目覚め、人々を襲う。人類は自衛隊などの戦力で立ち向かうが……というお話。

本多猪四郎、円谷英二、伊福部昭などなどの「ゴジラ」スタッフが集まったから、というわけではないのだけど、話の骨格、展開が「ゴジラ」と酷似しています。まあそれはいいんですけど、ところどころのクォリティーの低さは否めない感じ。主演の野村浩三、園田あゆみの存在感のなさもそうで。

で、問題のバランですが、造形はカッコ良く、特にチャーミングさも残した面構えはわりと好み。序盤の山破壊、家屋破壊もいい感じ。しかし、いかんせん地味さが拭えないというか、凶悪さも希薄。逆にかわいさが滲み出ているんですよね。注目の飛行シーンも「フフッ」となるほっこり加減だし、クライマックスの照明弾パクっていう描写も「かわいい!」と思わず口にしてしまうほど。終盤なんか、ほぼ風呂入ってるようなもんですしね。

とまあ要所要所にズンドコ、というかズンドコベースに特撮、的というなんともウーンな作品なんですけど、バランのかわいさと、結構がっつりめに登場する自衛隊の攻撃シーンは見応えあり。実際の映像プラス使い回しで尺埋め合わせ感もありますが、わりと長めにバランと戦うあたりは重厚感ありかと思いました。
だりあ

だりあの感想・評価

3.3
初代ゴジラの4年後に、ほぼ同じスタッフ
で作られたモノクロ怪獣映画。
スタッフだけでなく、内容もゴジラを
なぞっている様な印象。
何より平田昭彦氏が切り札を用意する所
まで同じなのは流石に失笑もの。

全体的に低調でインパクトに欠けるし、
東北を日本のチベットと言い放つ表現は
一時期問題視されカットされたビデオも
あったとか。
避難シーンは初代ゴジラの流用もあり、
セルフパロディとして見るならアリかも
しれない。
久しぶりの白黒怪獣映画。
古い作品を観ているとモノクロにしかない魅力も確かにあるもんだなぁ…と思う。いずれ『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のモノクロ版も観たい。

この作品以降、なかなか活躍の機会に恵まれない地味怪獣バラン。
先輩のゴジラと比べると空を飛べる反面、口から火を吐いたりはできない。そのうえ小さい。劇中でも人を食うわけでなし(見えないところで食ってたかもしれないが・笑)、じたばた暴れる以上のことはしていなかったりする。パッと見カッコいいけどそれ以外に取り立てて特徴のない怪獣なんだよね…いやいや!後輩たちが派手すぎるんだよ!!でっかい蛾とか、首が三本ある宇宙怪獣とか!そこに直れ!背中に並んだゴムホース製のツノを見ろ!!

…てなわけでワタクシザキノヲ、今後のバランの復活心待にしております(笑)。
『怪獣総進撃』みたいな飛び人形だけの鳴き声すらあったか微妙な出番じゃなくて!

ひっそりと東北の山村のそばの湖で暮らしていたら湖に薬を撒かれ、たまらず飛び出たら砲弾の雨あられ。湖に住めなくなってしまったので飛んで海に逃げたら今度はミサイルと機雷の雨あられ。しまいには爆弾を食わされて絶命してしまう婆羅陀魏山神様。哀れ。誰かウルトラマンコスモスを呼んできてくれ(笑)。
まぁでも神様なんで、人に飼い慣らされてまで生きたいとは思わないかもしれない。「姿を見た者は怒りに触れて殺される」なんて長老も言ってたしな。

バランが人前に姿を現すと風が荒れる描写がある。別に風を操っているわけではないんだろうけど、神様っぽくていいじゃない。
学名はバラノポーダ。特に放射能の影響は受けていない純粋な古代生物の生き残り。婆羅陀魏様って聞くと神秘的だけど正体はやっぱり地味だなぁ…(笑)。

なによりもこいつが哀れなのはその後ゴジラと共演したラドンにBGMがそっくりパクられること。今回初めて全編通して鑑賞したが、タイトルバックで流れるメインテーマ以外にもどこかで聴いたことある劇中BGMがやたら多い(笑)。本人はその後ほとんど出てきてないのになぁ…。

観てみて気がついたが、意外なほど『ゴジラ(1954)』からの映像流用が多い。まんまゴジラの尻尾が映ったときは目を疑った。『ゴジラの逆襲』以降ゴジラ映画はみんなカラーなので流用の機会は限られている。ある意味貴重かも(笑)。

初登場から60年ほど。東洋の神秘から怪獣界の神秘になってしまいつつあるバラン。レジェンダリーピクチャーズは彼を拾ってくれるだろうか…ハリウッドのゴジラシリーズに期待!!
原子猫

原子猫の感想・評価

3.7
色々ツッコミどころ多いけどそこがまた魅力にかな。バラダギ様万歳
秋田在住時に知り合った、地元のTVスターの方から本作の話を聞いて鑑賞。

当時東宝は、本作を海外に売り出そうと考えていたらしく、日本文化を誇張した舞台設定になっている。
その舞台というのが、秋田と岩手の間とのことだが、50年代とはいえ、未開のジャングルとその部族たちという何とも雑な扱い。

それに輪をかけて酷いのがバラン自身。
自衛隊との戦いは、湖で上半身をバシャバシャさせている固定映像だけ。それが延々と続くのを見る我々も、そんな恥ずかしい姿を見られるバランも辛いはず。

製作陣は東宝特撮の重鎮たちなのに、どうしてこんな作品になってしまったのか?
2年前に公開された『空の大怪獣ラドン』の方がカラーだし、特撮もストーリーも見応えがある。
この作品も長い間販売されなかったのは、作品内で東北の未開の部落、日本のチベット。が日本地図で特定された所がマズかったそうです。

東宝のモノクロ大怪獣と言えば、ゴジラとアンギラスとバランしかいないのに・・。(雪男除外)

作品は、未開の部落で「神様」扱いされてたバラギダ様が、実は怪獣で陸海空と暴れ回る。
自衛隊との攻防は、部落から海上へ。
羽田空港に姿を現した時、都内に行かせない為に、最後の戦いに。

バランは、なかなか男前でカッコいい怪獣です。最初四つ足で動き回り、前足から後ろ足まで、腋に膜を張ってモモンガみたいに空を滑空し、海をスイスイ泳ぎ、上陸した時は、二本足で行動。

対する自衛隊も、ネプチューン、セイバー、哨戒挺となかなかの戦いを繰り広げます。

伊福部のBGMは、この作品は、素晴らしくて、音だけでも怪獣映画を満喫出来ます!

ただ、やはりゴジラと比べると地味で、作品の性格上破壊するというより、逃げ回ってる感が。

実に惜しい作品です。
田中元

田中元の感想・評価

3.0
約30年ぶりに再見。オープニング曲以外まるで記憶になかったのだが、あまりにもオーソドックスすぎる怪獣映画で中身が印象に残ってなくても仕方がありません。
夢野猫

夢野猫の感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラ、アンギラス、ラドンに続く史上四体目の怪獣?。
ゴジラが原水爆テーマなのに対し、こちらはラドンやキングコングと同じく、科学では解明出来ない未知の驚異がテーマ。
バラン登場から飛翔までの前半と海戦から上陸の後半と言う二部構成の一寸変わった創りに成っている。
前半は結構盛り上がるが、後半はただ単にドンパチしてるだけ感になり盛り下がる。
怪獣映画には「どうしようもなくつまらないが怪獣マニアとして観ておかねばならない映画」というのが存在する。
「ギララ」「ドゴラ」辺りが代表選手だが、この映画もその道のエリートだ。

水中にひきこもったバランと自衛隊の戦いはグダグダの極み。
もったいぶったバランの飛行シーンは、ピクリとも動かない飛び人形がゴーッと平行移動するのみ。
僅かな都市破壊シーンときたら「ゴジラ」の映像を流用しまくっている。(思いっきりゴジラの尻尾が写っている)
「光ものを食ったら当たって死んだ」というバランの死にざまもかなり間抜けだ。

しかし、死にざまこそ無様なものの、バランのルックスは怪獣トップクラス。
夜叉、迦楼羅、蜥蜴、獅子、狛犬、猫、架空・実在の入り混じった動物や伎楽面を集合させた様な面構え。
俊敏さとしなやかさがビンビンに伝わってくるボディは史上最高クラスだ。
秘境の中に佇むバランの絵面は本当に神秘的だ。
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