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ハンナ・アーレントのspringyのレビュー・感想・評価

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)
4.5
「悪の凡庸さ」については聞いたことがあるが、ハンナ・アーレントは初心者だ。
まだ生前のアーレントを知っている人も存命だっただろう。バルバラ・スコヴァは少々しゃがれ声で断定的に発言する、理知的でありながら愛情にあふれ、不屈の精神を持った女性哲学者を演じきった。
ユダヤ人を批判することは特に戦後時間が経っていない頃には困難だったと思う。旧日本語タイトル「アウシュビッツは終らない」を書いたプリーモ・レーヴィはイスラエルの対パレスチナ政策を批判してユダヤ人社会で批判され孤立した。追いつめられて、アーレントのように言論で戦うことができなかった。
思考を停止してはいけない、民族を一括りにしてはいけないと教えられた。
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