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ハンナ・アーレントのrisaのネタバレレビュー・内容・結末

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

矢野久美子著『ハンナ・アーレント』を読んでから鑑賞。この本をまた読み返したくなったし、ハンナ・アーレントの著作も読みたくなった!

終盤の講義のハンナのことば、メモ。
「ソクラテスやプラトン以来、私たちは“思考”をこう考えます。自分自身との静かな対話だと。人間であることを拒否したアイヒマンは人間の大切な質を放棄しました。それは思考する能力です。その結果、モラルまで判断不能となりました。思考ができなくなると、平凡な人間が残虐行為に走るのです。過去に例がないほど大規模な悪事をね。私は実際、この問題を哲学的に考えました、“思考の風”がもたらすのは、知識ではありません。善悪を区別する能力であり、美醜を見分ける力です。私が望むのは考えることで人間が強くなることです。危機的状況にあっても考え抜くことで破滅に至らぬよう。」
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