Yoshishun

劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒のYoshishunのレビュー・感想・評価

2.8
“まさに神速のバトルは良かったものの…”

市村正親ではないミュウツーのため、パラレルワールドとして観るのが吉かもしれない。
ベストウイッシュ劇場版の最後を飾る本作は、前2作よりはマシだが、それ以上のものは得られない。

70分というタイトな尺になったおかげで、地味な説明描写を淡々と続ける尺稼ぎをしていたビクティニ二部作よりもテンポは遥かにいい。神速とついている通り、ミュウツーvsゲノセクトのハイスピードバトルの迫力はちゃんとある。

しかし、何か伏線のように思わせる演出がただの思わせ振りで終わるのがかなり勿体無い。あのロケット団が発射しようとしてたバズーカ砲を何故あんな意味ありげに捉え続けたのかは全くの謎だ。

また、本作のサトシも中々に捻くれた性格をしており、ゆうなれば初対面の人様の頭上に乗ってサーフボードみたいに操ったあとで、俺と仲良くしようぜ!と暴論を吐き散らかす。

そして序盤から限界の先を目指すというミュウツーの目標が見て取れるものの、終盤でそれをゲノセクトの改心に繋げられるのかというと無理がありすぎる。只でさえミュウツーの目指すべきものが詳細になっていないだけに、余計に締め括りの適当さが際立つ。

色々言ってきたが、これでも前2作よりは確実にマシだ。ベストウイッシュ劇場版シリーズは全体的にみても面白いと呼べる作品がないのが残念。
そしてゲントのキャラには最後まで慣れなかったとさ。
Yoshishun

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