Oto

アメイジング・スパイダーマン2のOtoのレビュー・感想・評価

3.4
電気のありがたみを実感する映画。マックス好きだったから彼の存在を肯定するような形で終わって欲しかったなぁと思う。

今作最大の葛藤は「亡くなった彼女の父からの呪縛」だけど、その決着がこの形なのも残念だなー…三部作のつもりだったらしいから仕方ないけど、ボブを失った伯母との共鳴とか、街を救うための再起ということでは納得できない。なによりグウェンが床に打ち付けられるときの音がすごく嫌でアメスパシリーズのダークさを承知している。てっきりイギリス編が3作目なんだろうと楽しみにしていた。

映像は電気を生かした派手な演出盛りだくさんで、音楽と合わせて遊んでみたり、透明人間になったり、やりたい放題でよかった。「感電して透明電気人間に変わる」という馬鹿げたアイデアを信じさせてしまう映像の力がある。

それにしても要素が多すぎて、両親、伯母、彼女、同級生、悪役…すべてをしっかり描いてるので、物語に大きな流れを感じないというか、分断された短編たちを無理に接着させたように感じてしまって、何度か寝落ちて見直してを繰り返した。
スパイダーマン3にも同じく、悪役同士が手を組む展開あったけど、あちらの方がまだ自然だったと思う。
これだけお金かけていても『偶然と想像』や『フォロウィング』のような凝った映像表現のない低予算作品の方が面白いと感じてしまうのが映画の面白さだなぁと思う。

今作がウィンターソルジャーとほぼ同時期の公開と考えると、スパイダーマンという資産がいかに長い間耐えずに続いてきたかを実感する。
MCUはエンドゲームを最後に追えていないけど、トムホ版あと一作見ればようやく劇場にいける。
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