夫を失い子供を持つとあるシングルマザーの日常、芋を蒸かし、息子とご飯を食べ、喫茶店ので珈琲を飲み、男を部屋に招きお金を貰う。
ルーティン的な日常の循環が1つのミスでドミノ倒し的に歪みが生まれていく。感情は虚無だ。
とにかくドライで静寂。長尺で一日の生活を映しセリフも少ないために画面に釘付けにならねばならない。そしてその日常の中に僅かな「違い」が生まれた時に不穏を感じる。
自分のいつもの席に違う人が座っている。スプーンを落とす。機械的なジャンヌの日常にひずみが生まれる
感情やらセリフがほとんどないから、何が起因してこうなったのか、未亡人の日常に僅かな不理解が生まれる。
ただの行為で話を紡ぐという点において究極の"アクション"映画と言えるし、『ラルジャン』がまさにそんな感じだった