じょせ

降霊 KOUREIのじょせのレビュー・感想・評価

降霊 KOUREI(1999年製作の映画)
4.2
序盤から霊らしきものが見える場面の演出が素晴らしい。風吹ジュンの後ろに佇む黒い影、ファミレスの赤い服の女のアップなど冴えに冴えた演出にゾクゾクする。
しかし、中盤からは最悪すぎるシチュエーションから最悪の選択が重ねられ主人公たちは自滅的にどんどん追い詰められていく。このあたりは正直いって心霊とか怖いとか言っている余裕がない。

しかし、最悪の結果にたどりついた後にはまたも霊の恐怖が主人公たちに襲いかかる。ここも恐怖演出が全部素晴らしい。音の使い方も巧く、もうやめてくれというところ。

話の構造としては殺されたものが怨霊となって回帰してくるという古典的な怪談の実にシンプルな構造で、要するにお岩さんみたいな感じである。それをこういう感じに再生させるのか〜と唸らされる。なるほど傑作。
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