おんどぅる

大統領の料理人のおんどぅるのレビュー・感想・評価

大統領の料理人(2012年製作の映画)
3.0
男社会のなかで芯を持って料理に励む女性、オルタンス。
際立って見苦しい嫌がらせやハプニングはなく、和やかな現在と緊張感があり刺激的な過去を交互に見せて飽きずに見られる。
ただ、意図の読めないシーンもいくつかあった。「このシーンは見てる人をどんな気持ちにさせたいの?」という。
具体的に言うと、オルタンスが大統領と会ったシーンは3回ほどあるが、うち二回は言葉少なにすぐ別れる。そのときのオルタンスの気持ちがよくわからない。最後の手紙で言ったとおり、「貴方がどう感じているか分からず戸惑った」ということなのか。なら、もう少し献立に悩んだり、仕切りに様子を伺ったりするシーンを入れて欲しかった。

あと、材料に拘る料理人なら野菜を人に投げつけるのはやめたまえ。

料理の描写は「シェフ フードトラックなんたらかんたら」の方が美味しそうだったかな。画面の青みが強かった気がする。
でも主人公がレシピを呟きながら料理してくれるのは嬉しかった。

ただ、全体的にクセがなく見やすい映画だった。
ポスターに「その一皿がフランスを変えた」とあるが、特に何も変えてはいない。
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