レトーポ試験

誘拐のレトーポ試験のレビュー・感想・評価

誘拐(1997年製作の映画)
4.1
すげーー全部繋がってる、出会いから伏線、超面白かった。
身代金3億円の引き渡し(現場に向かうまで)を全局で生中継させる劇場型大エンターテイメント誘拐。ひくほど大量のメディアカメラが東京の街中を大移動する絵面が最高に良かった。こんなに人も場所も無邪気に使って撮影してるのエネルギーがあっていいなーと思った前半。自転車を叫びながら激走する永瀬さん、最初から最後までずっと魅力的だった!
後半はライド感が落ちて演出もあってないような淡白なものになるけど、その分シリアス。事件も思ったより複雑で公害訴訟にまで踏み込む。エンタメから社会派への切り替わりと全シーン拾うレベルの伏線回収がめちゃめちゃ気持ちよかった。おい犯人ってまさか…って勘付き始めてからもちゃんとミステリーにワクワクした。前半のアイディア勝負かと思いきや話が超面白い。結末も納得できる、最高。共犯被害者を割と徹底して善と扱うの配慮があるなーと思ったりもした。大企業vs小市民の典型的な構図。メディアの功罪。
「人は誰しも、一生に一度、死に物狂いの嘘をつく。」っていう宣伝文句その通りの映画だった。あ、大好きな『ゴジラvsデストロイア』の監督だ。いぇーい^ ^
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