フジタジュンコ

讐 〜ADA〜 第二部 絶望篇のフジタジュンコのレビュー・感想・評価

讐 〜ADA〜 第二部 絶望篇(2013年製作の映画)
3.5
アイドルだけどゲロ吐いてでも頑張る!

第一部 戦慄篇では襲撃される側の優等生・夕子視点で、第二部 絶望篇では襲撃する側の転校生・美保視点で描かれています。
美保視点のこちらはネタバラシとなり、第一部の前日譚と展開が別視点で描かれています。POVの必然性がないので通常の撮影です。

どんでん返しというところまではいかず、まあそうだろうなと想定できる展開ではあるのですが、同じ第一部のエピソードの裏側を知ることでモヤモヤした感情がすっきりします。
夕子が警察に助けを求めないのは理解できたものの、襲撃時教室にいたクラスメイトや撮影班がなんで警察を呼ばないのかなあというのは謎のままでしたが…夕子のお母さんは娘のしでかしたことを知っていて、娘を守ろうとしたのかもしれませんね。それであの見事な啖呵を吐いたのかも。

第二部のほうが個人的には胸糞でしんどかったのですが、屋上で月を眺めるような情緒的なシーンが挟まれていたのは少々驚きました(あんまり白石監督、こういう表現しないような…?)。そのせいかラストシーンには涙腺を刺激されました。

謎の女・サクラによる特訓シーンはちょっと面白くて「取って入れて出す」(江頭2:50)みたいだな…と思ったのはここだけの話です。