花とみつばち

愛の亡霊の花とみつばちのレビュー・感想・評価

愛の亡霊(1978年製作の映画)
3.5
「 愛のコリーダ 」同様に海外資本作品なので、タイトルシークエンスがフランス語、エンドに fin と表示されるのと、大島渚独自の綺麗な映像と重なり、凄くおしゃれに仕上がっている。
武満徹の音楽は、やっぱり良い。
物語は明治の始め、車屋儀三郎が妻おせきとその愛人である豊次に絞殺される。おせきよりも26歳も年下である豊次。次第におせきにだけ儀三郎の幽霊が見え始める…
おせき役の吉行和子。
上半身ヌードで年若い男性の身体に溺れる堕落ぶりが当に熱演していて凄い。
淫らで、主犯が自分で無いからか、どこか反省が感じられない。ただただ亡霊を恐がり、あるのは男性の肉体で気を紛らわせるばかり。そんな浅はかで罪深い女性を演じている。
主演が田村高廣なんだけど、出演シーンが、吉行和子と藤竜也の方がはるかに多くて残念だった。
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