ぽんぽこ

小さいおうちのぽんぽこのレビュー・感想・評価

小さいおうち(2013年製作の映画)
4.0
10年程前までうちの近くにあった、この映画によく似た、赤い屋根に薄緑色のメルヘンチックな家がありました。
広い庭もあり、お婆さんが住んでいましたが、取り壊されて今は建て売りの家が数件並んでいます。
私はかわいらしい赤い屋根の、窓のその鎧戸を見つめながら、素敵だなぁと眺めていたのを思い出しました。


山形から上京したタキ(黒木華)が女中として平井家に奉公に来た物語。
おもちゃメーカーに勤める平井家の夫(片岡孝太郎)妻の時子(松たか子)息子の恭一の家でタキは、タキちゃんと呼ばれて可愛がられていました。
黒木華の魅力が存分に生かされていました。
闊達な時子の松たか子も、さすがという貫禄で、観ていて気持ちよかったです。
古風な夫とは違い、趣味も合い、気も合う板倉(吉岡秀隆)との道ならぬ恋も、山田洋次はキワキワを攻め、そこはかとなく、松たか子が演じると不快にはならなくてワクワクしました。
タキちゃんが、封の開いてない手紙を持っていた時点で、彼女は気が効くので、敢えて渡さなかったんだろうけど、私は内心ちょっとガッカリしてしまいました。


ジャケットや、音楽も映画を引き立てて良かったです。
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