生涯独身で亡くなった大叔母であるタキの葬儀を終えた健史は、タキの自叙伝を紐解いていく
「夫婦の円満は、女中さんしだいなんだから。」
昭和11年、おもちゃ会社の常務である平井家に女中として山形から上京したタキは平井の妻である時子にもかわいがられ、穏やかな生活を送る
「私ねぇ…ながく生きすぎたの…」
昭和13年の正月、平井の会社の新人である板倉が新年の挨拶に訪れたことをきっかけに平井家に通うようになり、時子との仲を深めていくが、同時に時子は、支那事変(日中戦争)の影響で仕事がおもうようにいかなくなった平井と少しずつすれ違うようになっていく
「どうしてだろう…私、近頃時々イライラするのよ。」
板倉に会社がらみの縁談が持ち上がり、説得を頼まれた時子は板倉の下宿に通い詰めるようになるのだが…
「お手紙をお書きくださいまし、今すぐ私が届けに参ります。」
山田洋次さんの脚本監督に、出演してる俳優さんの顔ぶれだけで観る価値があるとても良い映画でした。