ふかい

舞妓はレディのふかいのレビュー・感想・評価

舞妓はレディ(2014年製作の映画)
4.2
平凡な女子が舞妓になるまでの、成り上がり映画にして、上白石萌音のアイドル映画。何よりスクリーンに映し出される煌びやかさ、歌声の透明感には人々をもれなく魅了させる圧倒的な力があり、自分もその世界に引きずりこまれたうちの一人であった。全体的なストーリーにやや無理があったり、照れ臭くなるシーンも少なくないのだが、醸し出されるレトロな雰囲気に、胸を打たれた。そしてこの映画での一番のファインプレーは、テーマ曲。幕開けにこの曲、幕閉めにこの曲で全く意味が変わり、上白石萌音という一人の女の子の成長を見届けたという感慨深さもあいまって、目頭を熱くさせる。ラストシーンが唐突だという意見も目立つが、エンドクレジットでもこのテーマソングが流れることから、この曲へのスポットライトを当てたいがための監督の意向だと、自分は思った。
周防監督の「Shall we ダンス?」以来のコメディ作品だが、巨匠の名に恥じない、素晴らしい傑作だった。
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