湯っ子

O嬢の物語の湯っ子のレビュー・感想・評価

O嬢の物語(1975年製作の映画)
3.0
昼寝ならぬ夕方寝をしてしまったので、夜中になかなか寝つけなくて。TLに流れてきた作品の「似ている作品」の中で、大昔に原作を読んだ本作を発見。どんな話だったっけ?とwikiってみたら、この作品が書かれた背景が気になった。
作者の女性は、親子ほど歳の離れた恋人の男性(ともに文学界の人物)の気を引くためにこの作品を書いたのだという。

ソフトフォーカスにゆったりしたムーディーな音楽が、この時代のエロい映画って感じ。表現はおとなしめ。ヒロインの裸体はしなやかで美しいが、思ったより着衣のシーンも多くて、普段着や例の館でのドレスなど、ファッションが素敵だった。
ヒロインが何か強い意志を持って痛みと屈辱に耐えていて、まるでスポ根のよう。映画では、ヒロインが徹底的に服従することによって、最終的には立場の逆転をみせる。
原作にはそのラストはないが、作者には恋人の愛情を勝ち取るために手段を選ばないという決意と、さらには服従を極めることによって自分が主導権を握りたいという願望があったのかも、と思った。
湯っ子

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