マタロー

るろうに剣心 伝説の最期編のマタローのレビュー・感想・評価

3.7
志々尾一派との決着編。

ここにきて原作から大幅にアレンジ。
志々雄を完結させるためにはしょうがないが、その割をくって十本刀が殆どモブになってしまったのは残念。
ただ、アレンジ自体は良かったと思う。明治政府もただの舞台装置ではなく、時代を背負ったそれぞれの人格が描かれていたし。

藤原竜也は流石の過剰っぷりで志々雄真実を演じきった。仁義シリーズの市岡輝吉に引けを取らない見事な命の燃やし方。

福山雅治の飛古清十郎が福山雅治のままなのにちゃんと飛古清十郎なのが良かった。それぞれのキャラクターの落とし込みと配役の妙。

剣心が薫が生きてると知った時の表情が100点満点。

残念なのは蒼紫さまが弱くなってしまったところ。本当は強いのに…。剣心との因縁が描かれていないからしょうがないのか…。
そしてさらに残念なのは土屋太鳳のアクションが殆ど無くなってしまったところ。もっと土屋太鳳の蹴りを見せてくれ!

追記として
このシリーズが良かったのは原作の完全再現に拘らなかった所にある。尺の短さをカバーするアレンジもあるが、特に戦闘シーン。それぞれの得意技を原作読んだファンが観て「これはあの技かな?」というくらいに抑えて、他はちゃんと殺陣の流れで魅せている。飛天御剣流に拘って色んな技名を叫びながら出していたらこんな傑作シリーズにはならなかっただろう。
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