YuyaTakegawa

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴのYuyaTakegawaのレビュー・感想・評価

4.0
スタイリッシュなバンパイア・ロマンスを期待すると裏切られる。ジム・ジャームッシュ自身を投影しているであろう、成功者と見做されて久しいバンパイアの、厭世、孤独、プライド、冷酷さ、懐古主義、そして切羽詰まればこれまで見下していた人間を私欲のために利用することを(今までは自分を律していた風を装っていたのに)厭わない浅ましさを、突き放し、嘲る。つまり自虐的な作品ではないだろうか。イブの「自分の心に囚われるのは--」のセリフの場面が一番好きかな。随所の音楽もメリハリ効いてて良かった。ちょっと「ポーラX」を思い出したw