広い世界へ飛び出す行動力の大切さを教えてくれる映画。特に終盤の旅を終えた主人公は、元の姿とは見違えるほど精悍でめっちゃノンバーバル強くなっていた。だがぶっちゃけイマイチだなと思った点もある。
1点目は、元々の主人公の立ち位置がそこまで悪くない点だ。いくらレイオフ間近とはいえ、LIFE誌で重要な役回りを持ち、恋する女性にも普通に話せる状況にあり、何より元から行動力はある方に見える。そこまで、冴えない人間に感じ取れないことが、終盤のカタルシスを弱めているように思う。
2点目は、主人公の「妄想癖」が物語に活かしきれていない点だ。せっかくなら、主人公の妄想した嘘のような出来事の数々が具現化する描写があっても良いのではないか。もっとぶっ飛んだ話になってもいいものを、結構収まりの良い現実的な話になっちゃてる気がする。
