亜硝

LIFE!の亜硝のネタバレレビュー・内容・結末

LIFE!(2013年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

良かった。ベンスティラーの監督作はケーブル・ガイだけしか観たことなかったけど、これも面白かった。

25番目のネガとは!?というキャッチーな謎が早めに提示されて物語を引っ張ってくれるので最後までとにかくドキドキしながら観れます。前後の写真のわずかなヒントから追跡していくっていう展開も定番ながら面白い。

とにかく映像が楽しくて美しい。場面の切り替わりが激しくてムチャクチャやってるあたりと、人生がテーマになってるあたりでフォレストガンプを彷彿とするひと多そうですね。自分もですよ。

冒頭のビルに飛び込むところでがっつりとハートを掴まれて、そのあとも上司とバトルしたりヘリから飛び降りてサメに襲われたりスケートボードで滑走したり火山が噴火したりと楽しいシーンが盛り沢山でした。尋問シーンをレントゲン映像で映すところはカッコ良すぎる

キャラクターはみんな良いんですが、特にキーマンになる写真家のショーンが素晴らしかったです。飛行機に乗って火山に突っ込んでいく伝説上の人物のような振る舞いをしたかと思えば、山に登ったときにものすごくサラッと現れるおどけた感じ。25番目のネガの場所や、「一番良い瞬間はカメラが邪魔になる」発言など、気さくながらもいかにも天才なんだな〜というオーラを感じさせて、素晴らしい人物描写だと思いました。

あと出会い系サイトの管理人のトッド。ショーンに次いで「その場にいないけど主人公の行動に影響を与えている人物」という立ち位置なのですが、主人公の近況を報告させる装置になっている上で、登場時には良い感じの人物だし、これもすごく良かったですね。

ただ序盤で「妄想と現実が曖昧ですよ」という演出をされると、実はこれも妄想でした〜っていつひっくり返されるかわからなくなってかなり心臓に悪い、というのはありました。「これほんと?ほんとなの?」という疑念がノイズになってたせいで、作品が与えるはずのポジティブなメッセージ性が受け取りづらかったな……というところがちょっと残念でした
亜硝

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