このレビューはネタバレを含みます
SNSを使った新感覚のホラーと思って観たら、ネット社会における他者とのディスコネクション(断絶)というシリアスな群像劇でびっくり。
でもネットとかコンピューター社会とかでの人間関係の変容とか、そういったドラマではない。
親子関係、夫婦関係、友達関係、そういった関係性の断絶が描かれるが、どの時代にも起こっている普遍的な(ベタな)ストーリーだ。コンピューターというツールを通して起こった悲劇が淡々と語られるのみ。そこには“ネットの闇”とか“落とし穴”みたいなものは見当たらない。というかそれが狙いではない。
この感じなんかに似ているなあ、と思ったらポール・ハギスの『クラッシュ』にソックリ。
劇伴の使い方、手持ち撮影の多用、クライマックスの演出(まさかのスローモーション!)。
だからテーマが“断絶”なのに作劇のご都合的な“つながり方”にばかり目にいってしまった。
DVD(3/15/2015)