うえのひろむ

ラストエンペラーのうえのひろむのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
4.2
溥儀って、最後まで“はだかの王様”だったんだなと思う。
即早々、皇帝として扱われるのは、紫禁城の中でだけ、外に出ることはできないし。
戦時中は傀儡政権の首班で、単なるお飾りでしかないし。
戦後にいたっては、戦犯として収容所送り。
終盤の姿を観ていると『1984年』のようで、ゾッとさせられる。

可哀想ととるか、時代に踊らされてるととるかは、人によって違うと思う。
もっと違う時代に産まれていたら、立派な皇帝になれたのかもしれないな。
なんの権限もないまま、ただ周りにかしづかれて、神輿に乗ってる姿は哀れに感じる。

長い作品だけど、それだけ見応えがあるし、前半の紫禁城のシーンは、文字通り豪華絢爛で観ていて飽きない。

2022年2本目
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