はれりーまん

フローズン・グラウンドのはれりーまんのネタバレレビュー・内容・結末

フローズン・グラウンド(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 実話ベースのシリアルキラー捕り物ということだが、後半の犯人ニアミスでとり逃がす展開や、犯人の「記念品」と同じブレスレットを見せて「見つけたぞ」とかまかけるシーンは本当にあったんだろうか。ベテラン刑事のニコラス・ケイジがやや独善的な自分の手腕で捜査を進展させていくのだが、かなりプロファイリングして動いているという印象である。だから、その後、FBIからのプロファイル結果が届き、睨んだとおりの犯人像だったという展開を見たとき、逆引き的に物語をつくった感が否めなかった。等々、ドラマっぽすぎて懐疑的な内容だが、でもそれがなければ映画としてはつまらなすぎたろうから、それはそれで良しとしよう。
 社会的信用のない人の証言は、とかく相手にされず、その人はどんどん凝り固まり内に閉じていく。今回の場合(というかよくあるが)は娼婦。でも、そんな娼婦をきちんと普通の人として扱って、心を通わせていくってのが本来のメインストーリだろうし、それなら実話というのも素直に飲み込める。しかし、これには演技が要求される。ワシ的に、娼婦にはかなりイライラさせられたし、エンドロール前に現実の彼女は娼婦を辞めて結婚して母親になっているという説明が出たときにちょっとした安堵感もあった。つまり共感できていたということだから、娼婦役も刑事役もいい演技だったんだろう。