田舎で暮らす母親と4人の子供達を中心に描写した家族の肖像といった一作。ドキュメンタリー調の淡々とした進行は盛り上がりに欠けてはいるものの、服役している夫に面会に行き、子育てに奔走する母親の姿や、監房で虚無感を抱えていると判る父親の表情は、それだけで波乱を予感させるものがある。
とはいっても、何事もなく出所した夫を迎え入れてハッピーエンドに落ち着く辺りは拍子抜けとすら感じるんだけど (笑)、そんななかにも繊細に描かれた迷いや希望、失望や幸福がじんわりと滲み出してくるトコロは秀逸。
子供達が色んな意味でシッカリ成長しているのも素晴らしい。
