アダム・サンドラー演じる、911同時多発テロ事件で奥さんと3人の娘を亡くし、心に傷を負った孤独な中年男の再生の物語です。
彼の歯科医大時代の同級生で、歯科医院の経営者を演じるドン・チードルが、
旧友に寄り添い、再生に一歩ずつ進んでいく過程を観察している気分に浸れます。
原題の『Reign over me』はThe Whoのアルバム『4重人格』の収録曲で映画『さらば青春の光』で流れる重要な曲です。
本作が、マイク・バインダー監督の体験から生まれたそうなので、この曲がどう取り入れられたか、以前鑑賞してから思いだせなかったので観ました。
世捨て人の風情の旧友に、よくここまで付き合えるなあ、なぜここまで献身的になれるのだろう?
たぶん経営者で、時間の融通がきくことと、楽曲がメタファーで提示する二人の友情と思い出、愛だけが自分を支配するという歌詞から、御守りとしての楽曲の重要性、同時に楽曲によって封じ込められた閉ざされた心の解放を監督は表現したかったのでしょう。
ドナルド・サザーランドの名演技も堪能できました。
『さらば青春の光』もおすすめします。
この曲、The Whoの中で一番好きだけどカラオケになくて残念。