斜線

her/世界でひとつの彼女の斜線のレビュー・感想・評価

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
4.0

個人的に夢想する近未来が、基本、真賀田四季に影響され過ぎている事もあって、実際の人とのコミュニケーションが貴重になる、全てがネットないし仮想現実で済ませられるようになるしその方が良いこと、と思っているフシがあるので、この映画の未来観と近いなとか思ってたんだけど、とんでもない
あくまで映画の始まりの方の世界はセオドアから見た世界だったのだ。それを実感させてくれるラストシーンでは、静かに興奮してしまった。
あくまでも現実を生きる人間として、セオドアは間違いなく一歩踏み出したのだ。

また、必ず会いに来ようと思える傑作。

後日考メモ
セオドアの仕事自体がもう既に希薄であるコミュニケーションとしての手紙代筆業ということ自体が現代への警鐘であるとともに希望とも取れるバランス。
それをまとめて紙媒体の本とする事の意味。
そして衣装の凝り方!
さりげなく未来を感じさせるための服装として絶妙すぎるし、加えて色による表現とか、デバイスを胸ポケットに丁度よく入れるための安全ピンとか、どこをとっても良いセンス。
音楽の無敵っぷりは流石のアーケード・ファイア。
サマンサの声をスカーレット・ヨハンソンにする英断や、ホアキン・フェニックスの神懸かりな演技力(そして声!)
相変わらずルーニー・マーラは俺の嫁!睨まれたいし蹴られたい。
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