中庭

フェアリー・テール・シアター/フランシスフォードコッポラのリップヴァンウィンクルの中庭のレビュー・感想・評価

3.0
20年の眠りから覚めた自らの風貌と周囲の変化に愕然としたハリー・ディーン・スタントンが、朽ちた家の前で愛用の椅子に腰掛け、夕日か何か得体の知れない真っ赤な光に包まれながら再びゆっくりと眠りにつくように俯く数秒のショットが忘れがたい。スタンダードのサイズにぴたりとおさまる背中の丸まった「四角い」座り姿ははじめから何度も登場していて、おそらく彼の物語の終わりごろにもどこか変わり果てた同じ姿が現れるのだろうと想像していただけに、より印象深く見えた。
コッポラによる、舞台演劇を映画的に撮るためにはという方法論と自己流のアイディアが詰まった魅力的な短篇。
中庭

中庭