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インターンシップのmaiのレビュー・感想・評価

インターンシップ(2013年製作の映画)
3.6
そんなにうまくいくかよ!とツッコミたくはなるのですが、そこを無視すると、鑑賞後は爽やかな気分でやる気になれる映画でした。

無職のおじさん2人が自分たちの可能性をかけてGoogleのインターンシップにチャレンジ…という映画なのですが、もうこのおじさん2人が完全に「おじさん像」を全うしてるキャラで、観てると「うるさいなぁ」とインターン生に同情したくもなるのですが笑、なんだか失敗しても憎めないんですよね。そこが彼らの最大の魅力です。
ITなんて圧倒的不利なのに、ちゃんと勉強して付いていこうとするし、自分たちの得意なコミュ力を発揮して団結心を植え付けてくれるし、どんな人も拒まずに自分たちに取り込んでいけるだけの器のデカさもあるしで、若者とは違った技術と器量が魅力的でした。
そして、それについてきてくれるチームメイトであるインターン生も可愛らしいんです。オタクをこじらせちゃってる女の子(だけど、気さくで凄く可愛らしい)、眼鏡男子の澄ました男子(でも指摘は毎回的確だし、意外と素直)、中国系の根っからの真面目気質の男の子、そしてオタクをこじらせすぎたマネージャー(?)。なんか、おじさん2人に余り物メンバーという構図の時点で、よくある逆転劇が始まりそうだなぁと思ってると、まさにそんな感じで物事が進んでいきます。
現実はそんなにうまくはいかないよね〜とは思いつつも、彼らの熱心さに観てる側まで引き込まれます。それに、ポイントとなるシーンではおじさん2人の話術が光るんです。彼らの話は「新しいことにも臆せずにチャレンジしてみよう」と前向きにさせてくれるし、何より自分にもまだまだ可能性があるんじゃないかとやる気にさせてくれます。
だからこそ、うまくいきすぎ!とつっこみたくなる映画でも、観終わった後は爽快だし頑張ろうかなと思わせてくれます。
あと、基本的にコメディ満載で、会話の内容も冗談や皮肉盛りだくさん(かつ、懐かしい映画の話題もたくさん)でテンポも良く観やすかったし、くすくすと笑えるシーンが多かったです。下ネタも多めなのですが、下品すぎない範囲でのものなので、特になんとも思わなかったです。

勉強のやる気起きないな〜と思って見始めた映画でしたが、おかげでもうちょっと勉強するかという気持ちになれました。笑
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