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インターステラーのrmnのネタバレレビュー・内容・結末

インターステラー(2014年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

少しだけ"あ、これは"と思えたワードがあったので面白さを感じられあれこれ考えながら鑑賞できたが、これが全くの無知だったら、また違った感じ方になっていたのではないかと思う。
ブラックホール、重力、ラザロ、一般相対性理論、ユリイカ、などワードを挙げたらキリがないが、SFと現実が交差しているような描かれ方なので無理な点が少なく感じられたのが要因かもしれない。とりあえず、その時は御伽噺を聞いていると思っていた大学の授業や教授に感謝したい。
そしてそこに、人間の心情・親子や恋人を想う愛が加わった事で、未だ人類が達成していない夢物語を、さらに現実と交わらせてくれたとても重要な役割をしていたと思う。

鑑賞後、様々な考察を読んだが、愛がテーマなのは驚いた。私は、その人が大切にしたいもの、いわば人間の中の最大の"エゴ"を描いていると思ったからだ。ブランド教授、クーパー、マン博士、アメリア、そしてマーフ、それぞれが違う信念のようなものを持っており、根底にある、信じるもの・"生きたい理由"が違うように感じた。その信念=エゴのようなものが、言葉と行動によって特徴的に描かれていたと思ったが、監督らが愛を描いたというのならそれまで。

最後に。一番人間味を感じたのはトム。ひとりだけ最後まで一般人の目線でいた。地球に残り、自分の手ではどうにも出来ない異常気象で翻弄される人生、父・妹・祖父そして娘が家(=自分の元)を離れていく寂しさ。全ての"普通"がトムには詰まっていた。トムがいなければ本当の意味での夢物語だった気もする。
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