シックルベイン

インターステラーのシックルベインのネタバレレビュー・内容・結末

インターステラー(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

2回視聴
冒頭でいきなり「さっきの幽霊ってパパ?(吹き替え版)」と、物語の重要な伏線があってたまげた
そのあと、窓の外を眺めるシーンで、重厚な雰囲気のBGMが心をヒリヒリさせながら徐々にテンションをあげて行き、「何か来そうだな…」と思わせたけど、トウモロコシ畑が映るだけだった。
BGMが凄く効果的
記憶には残らない音だけど、音によって心が揺さぶられてシーンの印象が最大限に引き立ってるなあ、と思った
それとは逆に「無音」の使い方も上手いなあ…舞台が宇宙だからってももちろんあるんだろうけど、無音になった瞬間、一瞬息を飲んで(呼吸を忘れて)「はっ…!ここは宇宙なんだ」と擬似体験している気分になれる。

宇宙に飛び立つ直前、マーフとの会話中にながれるBGMが、非常に印象的
希望、不安、旅立ち、光、と言うイメージが沸いてきて、それがちゃんと画面とリンクしていて、凄くいい。
画面の中の人物の表情や台詞、仕草と、曲の持つ表情にこちらの感情が揺さぶられる
この映画全体的に、BGMの作り方が凄く繊細で、優しさ、神秘的、不安、力強さをイメージさせて、画面とシンクロしてくる
宇宙船が飛行中の、外側が映るシーンは、殆どが固定されたカメラでの撮影で
俯瞰された画像があまり無く、視野が狭いと感じる
でも、視野が不自由な映像だからこその「リアルさ」を感じられる。実際に宇宙船を俯瞰で見れることなんて無いんだろうから。
SF作品だと、映像やストーリーに「作り物感」を感じて覚めてしまうことがあるんですが、この作品はそれがなかった。トータルでクオリティが高いんだろうなあ

マーフと野球を見に行った時に起きた砂嵐や、水の惑星の大津波の映像も圧倒的でゾクゾクした
特に大津波は何回も見直してしまうほどの迫力と、リアリティ、遊園地のアトラクションのような緊張感、ドキドキ感がある

土星に接近した時、メンタル的にまいってるロミリー博士に環境音を聴かせるシーンの、虫の鳴き声や、雨の音、雷の音が、宇宙飛行士になった気分になって感動した。
生命のある地球って凄いんだな、奇跡の星なんだなと実感できた。
ガルガンチュア接近~重力ターン、ロケット分離までの流れが手に汗握るし、ガルガンチュアの美しさと迫力がたまらない 宇宙にはこんな空間が存在しているのか…宇宙に見せられる人達の気持ちが少しわかった気がする

色々な伏線回収もあり、しかも難解ではなく自分にも分かりやすくて良かった
もうそろそろエンディングかな…と思ったらまだ先があり、ボリューム的にも大満足の素晴らしい作品だと思いました
物理的な専門用語がたくさん出てくるので相対性理論は見る前に知っておけばより楽しめるのかな、と思う
 
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