余韻がハンパない。止まらない。しかもこのテイストでテーマが家族愛て。恐ろしい。
疫病が蔓延し、崩落の最中にある地球。疫病による植物の枯渇、それに伴う大気中の酸素濃度の低下。人々は、窒息死若しくは餓死を待つのみとなっていた。砂漠と化した土地で農家を営む元パイロットのクーパーは、娘マーフィーと息子トム、義父のドナルドと共に暮らしていた。マーフィーは自分の部屋で時より起こる怪奇現象を調べ、あるメッセージに気づく。そのメッセージが指す座標に行くと、そこには極秘裏に惑星移住計画を目指すNASAがあった。土星から発生するワームホールを伝い他銀河に向かい、そこで人間の生活できる惑星を探すという計画に同調したクーパーは、家族を息子に託し、マーフィーにいつか必ず帰ると約束をしながら、どれほどかかるとも分からない宇宙への冒険へと旅立つのだった。
映像は鳥肌が立つほど鮮やか。ノーラン監督は本当に宇宙で撮影したんじゃないか？と疑うほど新鮮で、美しくて、なおかつリアル。しかしCGシーンは控えめで、再現できうる限りは実写で撮影されている。話の核となる部分にたどり着くまでが長くて、途中疲れを感じそうではありました。しかし、それは確実に壮大なラストのための布石だったと気づいた時には、本当に恐怖すら感じてしまうほど鳥肌が立ちました。最後も、もっとみせてくれよ！！と言いたくなるばかりの締めくくりで、敢えてインパクトを残しています。観終わってから、もうこの映画が頭から離れない。
インセプションと立て続けにノーラン監督の作品をみたけど、誰にも負けない世界観を持ち、巧みな伏線を張り、かつラストで受け手を逃がさない余韻の生み出し方。もちろんハイレベルな世界観に少々の集中力を要しますが、これといったマイナスポイントはない。無敵の作品を観てしまった。
