まりりんクイン

インターステラーのまりりんクインのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
3.6
グレンラガンのような全力人間讃歌映画でした。

自分は
「ダークナイトとインセプションはとても好きだけど他はあんまし」
という恐らく一番一般的なノーラン監督の好き具合です。
自分の好きな物を包み隠さず詰め込んでしっかりと自分の形に落とし込む姿勢は当然嫌いになれませんが、同時にそういった作風の他の作家達には無い、「インテリ中2マインド」というべき斜に構えた感じがあり、それが好きになれない、というのも頷けます。
また、今回は予告から醸し出される「トンデモ感」に
若干身構えながら観ました。
結論から言うと、


ノーラン兄貴!素敵!
そんな心境です!

一番素晴らしいと思ったのは、「ワームホールも五次元空間も宇宙ステーションも、全て人間の力で成し遂げたことだ!」
というオチ。
よく「2001年宇宙の旅」や「コンタクト」との類似性が指摘されていますが、
「外的要因(人類より高次の存在な宇宙人)の導き」を描きつつ、「人類の可能性」を示しているこの2作にたいして、
本作は「人類が、己の力で進化して過去に打ち勝つ」姿が描かれています。
技術力の進歩のネガティブな側面ばかりが注目されがちな昨今、
技術進化の夢のある部分を臆面も無く見せ切っている、
まさに人間舐めんな、人間讃歌映画だと思い、ノーラン監督の進化や宇宙に対する熱く純粋な思い、良い意味での中2マインドに感嘆した次第です。



テーマとは別にあの有名俳優登場のシークエンスは全部最高でした。
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