クリストファー・ノーラン監督作品が大好きで、しかも自分の大好きなSFということもあり借りられずにはいられなかった。
演出、BGM、ストーリー、全てにおいてこれほどまでに完成された映画はあるだろうか、そう思わせてくれるほどの内容だった。
この映画はSF映画で、自分もSFを期待して借りてきたのだが、その実内容は家族愛を描いている。主に親が自分の子供に何を思うか、何をしたいかを伝えたいか、そういった親から子への愛情を描いた映画だと思う。
もちろんSF映画としても素晴らしい内容だ。宇宙空間ならではの緊迫感、知らない惑星での不安感。遠い星の家族を思った時の寂しさ。169分という長い映画だが、映画のクライマックスまでその渦巻く感情を忘れさせない工夫と演出が実に完璧だ。
家族愛を描いたヒューマンドラマ、人類とを救うため宇宙に旅立つ壮大なSFドラマ。どちらか、ではなくその両方の視点から観ても楽しめる映画になっている。
内容が難解で分かりにくい。宇宙の理論や5次元がどうのこうの言われても分からない。というレビューをよく見るが、この映画を観るにあたってそこの理解力や知識はほとんど必要無い(あればそれは別で楽しめるが)。個人的には頭を空にして、難しく考えず、純粋な家族愛を描いたドラマとして楽しんで欲しい。
是非子供のいる親に観てもらいたい映画。確実に観たことを後悔させない映画だろう。
文句無しの5点満点、充実した169分間だった。
