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インターステラーのbayashiのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
3.3
以前見たオブリビオンが微妙だった事を話したら、「凄い科学考証の入ってるSF作品がある!」と勧められた。結局「…うーん?」な感じに落ち着いてしまった。こっちの期待の仕方が悪かった。
"CG"、"音"、"演技"、"愛情"が凄いものを見たいんならコレじゃなくて良かったんだよ…宇宙じゃなくて異世界でも砂漠でも北極でも良いんだよ…。SF映画を、サイエンスを期待したんだよ…。
『サイエンス・フィクション』より、『サイエンス・ファンタジー』と言う方が腑に落ちる。というか、人間に焦点を当てた『サイエンスなドキュメンタリー映画』。

3時間弱ある内、頭の1時間が家族と世界観の話、次の2時間弱が極限状態でのヒューマンドラマ、最後がファンタジー要素の強い家族愛で締め。
科学考証は"たぶん"凄いんだと思う。もちろんコッチの知識が足りないのは当たり前の話だが、映画中の科学要素が物足りなすぎる。もっと映画前面に押し出してほしかった。
冒頭1時間の家族要素は大幅に削って、その分をNASAの研究・打ち上げ・他のラザロ計画参加者・等々を入れてほしかった("結末"の事を考えれば、この冒頭が重要だったんだろうけど)。
宇宙空間では大きく分ければ2~3場面に分かれるんだろうけど、人間味が強すぎて、「科学要素ってここだけ?」って思ってた。宇宙探索としてはきっとリアルなんだろうけどさ。
"締め"の展開は、……まぁ宇宙なんてよく分かってないものを対象にした作品だから何が出てきても文句は無いんだが、結局家族愛か。愛情やらに反感は無いけど、このせいで冒頭の長ったらしいドラマが削れなかったのかと考えると溜息が出そうだった。
ご都合主義な生還の割にラザロ計画は中途半端なままエンディングを迎える。もうスタッフロール後で良いからダイジェストでパパッと終わらせてくれよ。続編でも作りたいのか?

"宇宙の表現"、"未知を表現するCG"、"音響や迫力"はホント凄かったと思う。思うんだけど、うん。
「宇宙やブラックホールの描写など、観測される前に実宇宙を正確に表現出来ていた。」等の評価やニュースもあったが、それは映画に協力した研究者が凄かったんじゃないか?

「オデッセイ」はまだ見てないし、1番期待してるんだけど…違う意味で怖いなぁ。SF映画は期待にしっくりこない。
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